直売店の苦労
家電製品でも化粧品でも同じですが、ネットで何かを買おうとした時、その製造元の直売店とその他の店舗があります。直売店なら100%本物だし絶対に信頼できるものの、値段は量販店より高いのが通例です。
ここに直売店が常に突き当たるジレンマがあります。
製造元としては代理店や量販店で売るよりも直売店で売った方がはるかに高利益を得ることができます。しかしユーザーとしては、値段が高い直売店でわざわざ買う理由はありません。当然、量販店に流れてしまいます。それは製造元もわかってはいるのですが...だからと言って、価格競争に応じて、製造元が自ら提示している標準価格を大幅に下回るような価格で売ることは当然出来ませんね。
苦肉の策に、直売店は量販店にない、価格以外のメリットを付けることになるわけです。
長期保証などは今や量販店でもやっていますが、刻印サービスなんて量販店ではやっていないでしょう。この会社では、その他、色々と工夫してメリットを付けています。
同じことはホテルチェーンにも言えます。
予約自体は大手旅行会社からの方が簡単だし安くなることも多いものの、ホテルとしては自社サイトからの予約限定で何かサービスを付けるなどの付加価値を提供するようにしています。
実はこうした直売店のジレンマって、ネット以前からありました。化粧品なども無料サンプルを付けたりカウンセリングを付けたりして、量販店と差別化してきたものです。
これがネットになって、さらに激化したように思えます。