新型コロナウィルスによる経済への影響

2020.02.15 Saturday
        

私だって新型コロナウィルスをまったく心配していないと言えばウソになるかも知れません。しかし中国での死亡率2%、日本での死亡率0.4%であることと、死亡者の9割以上が老人であることを考えると、ものすごい高確率で私自身は安全なはずです。交通事故にあって死ぬ確率の方が高いでしょう。

 

それよりも心配なのは経済に与える影響です。

 

 

こんなファックスが来ていました。まあ、インバウンド需要を狙っている観光業や小売店、特にその中でも中小企業はキツイと思います。インバウンド観光客の3割は中国からなので、そのすべてが止まると売り上げは単純に3割減です。風評被害で他国からの客、日本国内からの客ですら減少しているというので、4-5割くらいは売り上げが減っている可能性があります。致命的な打撃と言えます。

 

しかしですね...。

それでもインバウンド観光客の経済規模は5兆円程度で、550兆円のGDPからするとわずかな規模です。テレビのニュースでは観光地のお土産屋さんが「やぁ〜。困りましたよ。」というようなインタビューばかり出していますが、それは国の経済からすると1%程度のことで、ものすごくわずかなことです。それよりも日本経済の屋台骨である製造業、輸出関連の打撃は深刻です。

 

日本の製造業は一部、いや業種によっては大部分を中国で生産しています。部品を大量に中国から仕入れているところもあれば、製造自体を中国で行っているところもあります。これらが一斉にストップします。米国だって最大の輸入相手は中国です。また日本からは販売先も1位は中国です。これらがすべて大打撃を受けます。

 

もちろん、日本の製造業が大打撃を受けると他の産業も連鎖して打撃を受けます。米国経済が停滞すると、世界中の経済も連鎖します。すべてはつながっています。これらを総合すると、数値では単純計算できない莫大な影響があるのです。

 

確かに客が減った観光地のお土産屋さんも気の毒ですが、もっと、計り知れないくらいの世界的な影響があることは知っておいた方がよいと思います。

            
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