観光地での多言語表記は必要か?
最近、観光地だけでなく都心でも多言語での表示やアナウンスが増えてきました。年間3千万人近い人が海外から日本にくる時代なので、当然と言えば当然です。
もちろん英語併記は以前からありましたが、近年の特徴としては、英語だけでなく中国語や韓国語も増えてきていることです。これも中国と韓国だけで訪日外国人の50%を占めるので、自然な流れと言えるでしょう。さらに香港と台湾を加えると3/4まで占めてしまいます。なので、言語は中国語(簡体字)、韓国語、中国語(繁体字)があれば、75%はカバーできるというわけです。
(*簡体字は主に中国本土。繁体字は主に台湾と香港で使われている。)
しかしですね...。
ではどこまでやるかが問題です。
私が見た限りでは、最近の都心での多言語表記は、英語がまず一番多く、次に中国語(簡体字)、韓国語ですね。中国語で繁体字までカバーしているのは少ないと思います。人数だけで言うと英語よりも中国語(繁体字)のはずですが、その前に英語が入ります。もちろん、英語は英語圏以外の人もわかる確率が高いので、英語を入れておけば大半をカバーできるという理由でしょう。
反対に私が外国に行ったときの経験では、タイ語や韓国語などまったく読めない言語の場合は、英語が併記してあるだけで随分助かります。恐らく、英語をまったくしゃべれない人でも、まったく読めない文字が書いてあるよりは英語が書いてある方がずっといいはずです。さらに...日本以外の先進国では、ある程度の教養がある人なら大半は初歩的な英語はわかるはずです。わざわざ日本にくる人なら英語が少しくらいはわかる人が大多数ではないでしょうか?
そう考えたら、頑張って多国語化するよりも、まずは徹底して英語での併記を普及させることが大切だと思うのです。