常に難しい翻訳の質
このブログに何度も何度も書いていることですが、やはりそのくらい難しい問題であり、私も常に悩んでいることです。今日も海外のお客様から弊社が行う翻訳の質についてお問い合わせをいただきました。
例えばホームページの文章を英語から日本語に訳す場合、大雑把に言って、翻訳の質のレベルは次の3段階があります。
1.正確に訳す
2.日本語として自然な表現にする
3.キャッチコピー、セールス文章として魅力的なものにする
1はもちろん最低限のことで、これは必須です。
2も大切ですが、非常に広い幅があります。a)日本語として間違っていないものの、ぎこちなさがあり、翻訳した文章であることがすぐにわかってしまうものから、b)日本語として完璧で、原文が英語であったことに読む人が気づかないものまで、実に色々なレベルがあります。機械のマニュアルなどは大抵はa)の方ですし、英語ビジネス書の日本語版もこれに近い場合が多々あります。一方、大ヒットする小説などはb)であることが多いと思います。この辺になると単に「ネイティブだから」ではなく、翻訳後の言語での、高い国語力、表現力が求められます。
3はそれよりもさらに一歩進んだもので、コピーライティングの世界です。訳ではなく最初から日本語で書く場合でも、大手広告代理店に頼むと数百万円かかるレベルです。これに翻訳が加わるのだから、かなり高度な世界です。
私たちがホームページの翻訳を行う場合は、2のb)、つまり日本語として極めてナチュラルな表現にすることを目指していますが...小説と違い原文を変えることは原則できないので、なかなか難しいところです。